大学入試センター試験の歴史を振り返る 2020年高大接続改革は40年ぶり?


本年度のセンター試験も完了しましたね。
受験生の方々、お疲れさまでした。

センター試験から共通テストはどう変わる? 学習塾の対応は?では、2020年度から始まる「共通テスト」について記事にしましたが、今回はセンター試験の歴史を振り返ってみたいと思います。

大学共通第1次学力試験

大学入試センター試験以前には、大学共通第1次学力試験(共通一次)が行われていました。
共通一次が実施されたのは、1978年度、(現2017年度 57歳の方々が大学受験をした年)から11年間、(現47歳)1988年度までとなります。

国公立立大学入試に共通一次試験が導入された理由としては

共通テストの構想は1960年代以降文部省やその周辺から発案されていた。1970年代に入って政府および与党の推進により実現する運びとなり、国立大学協会の賛同を得て、入試問題の難問・奇問の出題をなくし「入試地獄」を緩和するという目的で導入が決定された。

実施年1979年~1986年の8年間は5教科7科目1000点満点時代
同じく1987年~1989年の3年間は5教科5科目800点満点時代
と呼ばれます。
共通一次800点満点時代の3年は、毎年のように試験制度が変更されたため、「猫の目入試」と呼ばれたそうです。
50歳~47歳の世代です。
この年代の方々は、大学受験の方式がころころ変わって大変だったでしょうね。

大学入試センター試験

1990年(1989年度 現46歳の方々の大学受験年)から名称が大学入試センター試験に変更されした。
これは、

1979年から1989年までの間、国公立大学の入学志望者を対象とした大学共通第1次学力試験(共通一次試験、共通一次)を実施していた。これは、入学試験問題において、奇問・難問や重箱の隅をつつくような問題をなくし、一定の学力基準を測ることを目的として導入されたものである。しかし、実際にはこういった設問を完全に排除することができず、1990年から、国立大学の共同利用機関である大学入試センターの実施する大学入試センター試験に変更し、私立大学も試験成績を利用できるようにするなど、試験自体を流動性のあるものに改めた。

と、私立大学も利用できるようにしたため、国公立大学の「共通一次」試験でなくなったための名称変更のようです。

2006年に学習指導要領の改定に伴い、受験科目の名称が変わったのと、英語科のリスニング試験が追加されたこと
2015、2016年にも学習指導要領の改定に伴い、試験内容を一部改定など時代に合わせて改定はされていますが、1990年から共通テストに変更される2020年までの31年間あまり変わらない大学受験のシステムだったのですね。

そう考えてみると、2020年の共通テストへの移行は、30年、共通一次の時代も入れると40年ぶりの高大接続改革になりそうですね。


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