「子どもの教育資金に関する調査」を考えてみる

このたび、ソニー生命保険株式会社(代表取締役社長 萩本 友男)は、2017年11月24日~11月27日の4日間、大学生以下の子どもがいる20~59歳の男女に対し、今年で5回目(※)となる「子どもの教育資金に関する調査」をインターネットリサーチで実施し、1,000名の有効サンプルの集計結果を公開しました。

ソニー生命が調査している「子どもの教育資金に関する調査」(2014年~2016年は「子どもの教育資金と学資保険に関する調査」)が公表されました。
教育に関する調査結果はいろいろ出ていますが、過去の調査と比較してみると面白いですね。

興味深い調査結果だけピックアップしてみます。

習い事や塾など、学校以外の教育費は年々増加 平均支出金額は14,260円


 子どもの就学段階別に平均支出金額の合計をみると、未就学児の親では7,471円/月、小学生の親では15,456円/月、中高生の親では20,656円/月、大学生等の親では13,369円/月でした。

 過去の調査と平均支出金額の合計を比較すると、2016年10,240円/月→2017年12,560円→2018年14,260円と学校以外の教育費が年々増加している様子がうかがえました。

 小学生の習い事費用は平均 月1万5千円と、文科省の平成28年度 子供の学習費調査よりやや低い結果となりました。
 ただ、地域、市町村の人口規模、公立校・私立校での習い事費用の格差が広がっていますので、単純な全国平均で習い事費用の目安を考えるのは、難しいかもしれません。
 
 それよりも、2016年から2018年の教育費の推移が、この3年間2割増しで増えているのが気になります。
 夜会一般に景気が良くなってきているような雰囲気ですが、年20%増というのは景気感からもいささか伸びすぎな感じを受けます。
 少子化に加えて、結婚の高年齢化=親の高年齢化 がこの数字に影響を与えているのかな。

教室学習費用は増加。一方スポーツや芸術の習い事費用は減少

また、平均支出金額の合計が最も高くなった中高生の親について、2017年調査と比較してみると、≪スポーツや芸術などの習い事≫では2017年5,538円/月→2018年3,550円/月と、1,988円/月の減少となった一方、≪教室学習費用≫では2017年9,683円/月→2018年13,313円/月と、3,630円/月の増加となりました

中学での調査結果ですが、スポーツや芸術の習い事費用は昨年と比べて45%減という結果。
さらに(データ)習い事 文化系より運動系  :日本経済新聞とあるように、スポーツ・レクリエーション活動費(スポーツや芸術の習い事費用)の中でも、運動系に比較して、文科系の習い事費用が減少しているとか。
芸術系の塾運営はさらに厳しくなってくるかもしれません。
そんな中での、音楽塾 vs JASRAC の著作権問題ですので、結構この国での音楽の将来は気になるところです。

先端技術などの教育分野の応用に関する意識


近年、様々な技術革新が起こっており、その中で生まれた技術を教育分野にも積極的に導入しようとすることが検討されています。
 そこで、子どもの教育に取り入れてほしいと思う技術やプログラムなどがある親(548名)に、何を取り入れてほしいか聞いたところ、最も多かったのは「プログラミング教育」(48.9%)でした。次いで、「アダプティブラーニング」(43.2%)、「デジタル教科書」(31.0%)、「ディープラーニング」(25.0%)、「AR(拡張現実)」(21.7%)となりました。

 先端技術などの教育分野の応用に関する意識に対する調査は昨年度にはなかったので、今回が初めての設問かと思います。
 子どもの教育に取り入れてほしいと思う技術やプログラムなどがある親の 548/1000 への設問ですが、まず「子どもの教育に取り入れてほしいと思う技術やプログラムなどがある親」が半数以上いるという結果が興味深いです。
 知識を学ぶだけでなく、「知識をつかう力」を育てようと、国を挙げた教育改革(あさイチの教育改革)の影響でSTEM(科学 “Science”, 技術 “Technology”, 工学 “Engineering” 数学 “Mathematics”)教育の重要性を認識している親が増えてきた結果かと思います。

子どもに就いてほしい職業 「公務員」がダントツ


 さらに、自分の子どもに就いてほしい職業は何か聞いたところ、「公務員」(153件)がダントツ、2位「医師」(57件)、3位「会社員」(40件)、4位「薬剤師」(32件)、5位「看護師」(31件)という結果になり、子どもには公務員や医療関係の職業に就いてほしいと考える親が多いことがわかりました。

「自分の子どもに就いてほしい職業は何か」の設問も今回が初めてのようです。
博士になりたい子ども、増加中 「大人になったらなりたい職業」男子は学者が15年ぶり1位 女子は食べ物屋がトップ 第一生命調査 – 産経ニュースを紹介しましたが、やっぱり親が考える「子どもに就いてほしい職業」は顕実ですね。


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